フローリングなどの内装材だけではなく、柱や梁など構造材まで“無垢材”にこだわる家が増えています。
また、壁や天井を板張り仕上げにするデザインも人気です。
そのため、無垢材にいいイメージを持っている方は多いでしょう。
しかし、無垢材には事前に知っておくべきデメリットや注意点があります。
そこで今回は、「無垢材の家」のメリット・デメリットとマイホームを後悔しないためのポイントを紹介します。
無垢材を知り尽くした大野工機の施工事例とデザインのポイント、気になる補助金についても解説しますので、最後までぜひご覧ください。
● 無垢材の家を建てる際は、注意点を理解して設計施工事例の多い建築会社へ相談しましょう。
● 「大野工機」は昭和44年以来、岐阜県東濃地域を中心に国産材や岐阜県産材にこだわって、高品質な“一生の宝物”となる住宅づくりを続けています。
目次
コンテンツ
「無垢材の家」メリットと選ばれる理由とは|構造材・フローリング・天井壁・家具
【施工事例:土岐市 薪ストーブでくつろぐ家】
無垢材とは、原木を適切な含水率まで乾燥させて製材した材料で、住宅においては以下の部位に使われます。
- ● フローリング材
- ● 内壁材・天井材(羽目板材)
- ● 外壁材
- ● 軒裏天井材
- ● 建具(ドア)の面材
- ● 造作家具(造作収納)の材料
- ● カウンター材
- ● 格子・ルーバーの材料
無垢材はこれまで主に和風デザインへ取り入れられてきましたが、近年は洋風デザインやシンプルモダンなデザインと組み合わせる事例が増えています。
では、無垢材の家が人気な理由とメリットを紹介します。
自然素材の美しさと風合い
無垢材は天然木そのものの木目と色合いがそのまま活かせます。
そのため、内装仕上げ材として使ったり、梁や柱などの構造材を表す設計にしたりすることで、インテリアにナチュラルな印象をプラスできます。
快適な住環境を生み出す調湿効果
木の細胞壁や繊維に含まれるセルロースやヘミセルロースには、水分を引き寄せて抱え込んだり、逆にそれを放出したりする働きがあります。
セルロースやヘミセルロースは木の成分のおよそ70%を占めるため、高い調湿性が立証されているのです。(参考:林野庁|木質バイオマスの新たなマテリアル利用技術開発)
つまり、内装へ多く無垢材を取り入れると、空気中の湿度を一定の数値に保てます。
過去に行われた実験によると、木材を使用した住宅内の湿度が50%ほどで一定の数値を示しました。
(引用:林野庁|木材は人にやさしい)
冬の寒さを軽減する断熱効果
木は他の建築材料よりも熱伝導率(※)が低いため、断熱性が高い材料です。
※熱伝導率:熱のつたわりやすいさを表す値
(材料) |
(熱伝導率) |
アルミニウム |
210 |
コンクリート |
1.6 |
タイル |
1.3 |
ビニール系床材 |
0.19 |
合板 |
0.16 |
天然木材 |
0.12 |
(参考:一般財団法人住宅・建築SDGs推進センター|材料の熱定数表)
そのため、床材に無垢材を使うと、冬に素足で歩いても冷えを感じにくくなります。
反射音を和らげる効果
無垢材は空気を含む細かい細胞壁から構成されていて、体積に対して半分以上が空気です。
(引用:森林・林業学習館|木材が軽い理由)
住宅材料としてよく使われる杉の空隙率(※)は77%、桧(ひのき)の空隙率は73%程度と言われています。
※空隙(くうげき)率:総体積に対する隙間体積の割合
そのため、床や壁、天井の仕上げに無垢材を使うと、吸音性が高く室内で音が響きにくくなります。
実際に、音楽ホールや体育館など大空間で音が反響しやすい場所にも多く採用されているほどです。
光を和らげる効果
日当たりの良い部屋は気持ちがいいですが、その分紫外線も多く降り注ぎます。
人が強い紫外線に長時間さらされると、日焼けするだけではなく目の疲れや炎症も引き起こしかねません。
無垢材には紫外線を多く吸収する効果があるため、床へ採用すると刺激を軽減できます。
(引用:林野庁|木材は人にやさしい)
心身ともに健康に暮らせる効果
木の香り成分には血圧や自律神経活動を落ち着かせる効果があるとされています。(参考:林野庁|木材は人にやさしい)
また、杉などに含まれる精油成分にはブドウ球菌をはじめとした細菌に対して抗菌効果があることも報告されています。(参考:林野庁|科学的データによる木材・木造建築物のQ&A)
そのため、無垢材に囲まれた住空間では、健康的に暮らせる可能性が高まるのです。
材料が長寿命かつ“廃盤”にならない
複合フローリングや化粧板は表面材と基材で構成されていて、表面は10〜15年程度で劣化する可能性があります。
それに対して、670年頃に建てられた法隆寺が現存していることからも分かる通り、無垢材はメンテナンス次第で数百年以上の長寿命も期待できるのです。
合板フローリングやビニール系内装材は工業製品であるため、いつか廃盤する可能性があります。
数年後に部分張り替えするときにまだ廃盤になっておらず同じ品番があったとしても、製造ロットが違うと色味が少々変わることも珍しくありません。
それに対して、無垢材はその樹種が残っている限り廃盤にならず、将来部分的にやりかえる時も安心です。
特に、国内で多く育つ杉や桧材は持続可能性が高いと言えるでしょう。
地球環境にやさしくサステナブル
木材はコンクリートや鋼材、塩化ビニール・樹脂ビニール系内装材と比べて、製造時における二酸化炭素排出量を抑えられます。
また、木の成長過程で多くの二酸化炭素を吸収し、酸素を放出する点も重要なポイントです。
そのため、地球温暖化の影響を抑えられる建材として注目されています。
そして、木材はReduce(リデュース)、Reuse(リユース)、Recycle(リサイクル)=3Rできることから、持続可能性(サステナビリティ)も大いに期待できるでしょう。
運輸距離が短い国産材や県産材を多く採用すれば、さらに環境に配慮した住宅になります。
▶︎岐阜県東濃地域で「無垢材の家」の新築・リフォームを検討している方はこちらから
「無垢材の家」デメリット・注意点とその対策
【施工事例:恵那市 自然を感じる東野の家】
無垢材の家には、生活快適面や健康面、環境面におけるメリットがあります。
しかしその一方で、事前に知っておいた方が良いデメリットや注意点があります。
コストが高い
木材のコストはサイズや樹種によって異なりますが、集成材や合板よりも無垢材の方が高いケースが一般的です。
林野庁のデータによると、杉の無垢材の価格に対して杉集成材の価格は約75%程度になっています。
また、無垢材フローリングは板材が一枚ごとに分かれている商品が多いのに対して、複合フローリングは複数のパーツが一枚の大きなパネル状になっているFJLタイプが主流です。
そのため、無垢フローリングの方が施工費は割高になる可能性も考えられます。
例えば、リビングには意匠性の高いフローリング、納戸にはリーズナブルなシナ合板を使うなど、空間用途に合わせてコストを抑えられる材料を選びましょう。
経年変化が大きい
無垢材は樹種によって紫外線による変色は避けられません。
経年によって色が濃くなるものと薄くなるものがあるため、日当たりの良い場所へ長期間ラグや家具を置いたままにすると、部分的に色違いが起こるでしょう。
床や壁の部分的な色違いを防ぐためには、固定家具や造作家具がおすすめです。
節や色ムラがある
無垢材は自然素材であるがゆえに、節のある材料とそうでない材料があり、同じ樹種でも色ムラがあります。
そのため、樹種によっては均一的なデザインが難しいかもしれません。
そのため、無機質なインテリアがお好きな方へはあまりおすすめできません。
天井・床・壁・家具を同じ樹種で揃えると、自然な色ムラがありながらも統一感のある雰囲気に仕上がります。
湿度変化による反り・割れ・伸縮などの変形
木材には湿気を吸収したり放出したりする調湿効果がありますが、含水量が高くなると膨張し、低くなれば収縮します。
また、湿潤から乾燥状態になる過程で反りやねじれなどの変形が起こるケースは珍しくありません。
そのため、板材の継ぎ目が季節によって広がる可能性も考えられます。
さらに、室内の湿度を上げる結露を防止するために、高断熱な住宅にすることも欠かせません。
無垢材の家の設計施工実績が豊富な建築会社へ相談しましょう。
キズ・凹み・汚れ・シミがつきやすい
無垢材は、空隙率が高いことから触り心地が柔らかい特徴を持ちます。
そのため、どうしてもキズや凹みがつきやすい点は否めません。
また、無塗装の無垢材は手垢などの汚れが付きやすく、水をこぼせばシミも付きます。
浅いシミやキズがどうしても気になる方は、研磨補修できる材料を選定しましょう。
▶︎岐阜県東濃地域で「無垢材の家」の新築・リフォームを検討している方はこちらから
「無垢材の家」施工事例とデザインのポイント
大野工機は、これまで国産材・県産材にこだわった無垢材の家を数多く手がけてきました。
その中から特長的な事例を抜粋し、デザインのポイントと併せて紹介します。
無垢材に囲まれた和モダンな家
【施工事例:瑞浪市 夢が叶う雨楽な家】
こちらは、柱・梁や階段などの構造体から、天井、床、キッチンとリビングを区切る造作格子まで無垢材にこだわり抜いた事例です。
杉材で統一し、シンプルながらもナチュラルでまとまりあるインテリアに仕上げました。
玄関を入ると、無垢材で作られた造作障子や大容量のシューズクローク、玄関に上がりやすい敷台が目に入ります。
砂利洗い出し仕上げと板張り天井の相まって、和風モダンな落ち着いた雰囲気です。
シンプルモダンでぬくもりを感じる薪ストーブのある家
【施工事例:恵那市 自然を感じる東野の家】
こちらは、白い天井・壁と無垢材を組み合わせた事例で、木の温もりを感じられるシンプルモダンなインテリアデザインです。
装飾をできるだけ取り除いたことで、無垢材の自然な木目や色合いが際立ちます。
リビングに隣接した和室も、ヘリなし半畳タイプの畳や無地の襖を採用し、全体的なデザインを邪魔しないようにすっきり仕上げました。
木の香りに包まれた開放的な吹き抜けがある家
【施工事例:恵那市 三郷の家】
こちらは、天井・床・建具・階段・格子に全て無垢材を使い、リビングに開放的な吹き抜けがある事例です。
やさしい色味の無垢材と土佐和紙で仕上げた壁によって、明るく柔らかい印象のインテリアになりました。
無垢材を内装材としてふんだんに使うことで木の香りによるリラックス効果も期待できます。
無垢材の産地にまでこだわって家づくりを楽しみたい方は、お気軽にご相談ください。
▶︎岐阜県東濃地域でマイホーム新築・リフォームを検討している方はこちらから
岐阜県では県産材を使うと補助金の対象に|コストを抑えて「無垢の家」を実現
日本はその国土の2/3を森林が占めており、各地で林業が営まれています。
その中でも、大野工機が拠点としている岐阜県は全国第2位の森林率(81%)を誇り、そのうちの45%が人の手によって植林されている人工林です。(参考:林野庁|都道府県別森林率・人工林率)
そのため、有数の銘木産地としても知られており、木曽檜(きそひのき)など世界的に有名なブランド材もあります。
募集枠には移住者枠が設けられており、住宅ローンに対する支援もあるため、県外から岐阜県へ引っ越してマイホームを建てたい方にもおすすめの制度です。
私たち大野工機は「ぎふの木で家づくり協力工務店」として、高品質な岐阜産材の普及に努めています。
岐阜県産材の使用量や新築か改修、県内か県外によって補助金の支給額は異なります。
県内 |
新築 |
15〜32万円 |
改修 |
4〜16万円 |
|
県外 |
新築 |
15〜20万円 |
合わせて高断熱な省エネ住宅にすれば脱炭素社会ぎふモデル住宅普及事業費補助金の対象となり、さらに「40万円」の補助金を受け取れる可能性があります。
岐阜で木造住宅を新築・リフォームしたい方は、ぜひ大野工機までお問い合わせください。
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まとめ
【施工事例:恵那市 長島町の家】
無垢材の家には、快適で健康的かつ環境にもやさしい住宅にできるというメリットがあります。
その一方で、コスト面やお手入れ方法などに関する注意点もあるため、対策と合わせて事前に知っておきましょう。
ぜひ補助金をうまく活用して、高品質でコストパフォーマンスの高い住宅を実現させてください。
大野工機は、昭和44(1969)年創業以来、総合建築会社として岐阜県東濃地域を中心に『顧客第一』をモットーとして“一生の宝物”となる住宅を作り続けています。
- ● 敷地を熟視して提案します
- ● 美しいデザインをつくります
- ● “ぎふの木”の家づくりにこだわります
岐阜県東濃地域で家づくりを始めたい方は、どうぞお気軽にご相談ください。