天然木を使用する無垢フローリング(無垢床)は、木材ならではの風合いやぬくもりを感じられるとして人気を集めています。
マイホームを建てる際、無垢フローリングにしようかお悩みの方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、岐阜県の土岐市や恵那市などで家づくりを手がける工務店“大野工機”が、無垢フローリングのメリット・デメリットや、手入れ方法のコツなどをわかりやすく解説します。
●無垢フローリングのメリット・デメリットを把握できます。
●無垢フローリングを美しく保つための手入れ方法がわかります。
目次
コンテンツ
無垢フローリング(無垢床)とは
無垢フローリング(無垢床)とは、天然木から作られる無垢材を使用したフローリングです。
木材本来のぬくもりや美しい木目を持ち、心地よい手触り・足触りであることから、人気の床材として知られています。
そもそも無垢材とは
無垢材とは、一本の天然木からそのまま切り出した木材です。
接着剤を使用せず、まさに無垢な状態のため、木材ならではの香りや質感を堪能できます。
合板フローリングとの違い
合板フローリングとは、複数の板を接着剤で貼り合わせて作られた床材です。
無垢フローリングよりも安価で、施工の手間もかからないことから、一般的な住宅において多く採用されています。
無垢フローリングとの主な違いは以下の通りです。
比較項目 | 無垢フローリング | 合板フローリング |
素材 | 天然木の一枚板 | 複合材 |
価格 | やや高価 | 比較的安価 |
施工 | 技術や知見が必要 | 比較的簡単 |
耐久性 | 長期間使用可能 | 10〜20年ほどで張替え |
調湿性 | 高い | 低い |
床暖房 | 対応できる場合もある | 多くの製品が対応可能 |
アレルギーへのリスク | 接着剤を使用しないため少ない | 接着剤を使用するためリスクあり |
また、見た目においても無垢フローリングと合板フローリングでは異なります。
天然木を使用した無垢フローリングは、木目や節が一つひとつ異なり、個性豊かな点が特徴です。
一方で合板フローリングは、より均一的な仕上がりになります。
無垢フローリングの主なメリット
無垢フローリングを採用することによる、主なメリット5つを紹介します。
- ・自然な温もりと木の質感
- ・優れた調湿性能
- ・高い断熱性
- ・経年変化の美しさ
- ・化学物質フリーで安心
自然な温もりと木の質感
無垢フローリングは、天然木ならではの自然なぬくもり、木の質感を味わえる点が大きなメリットです。
一般的な合板フローリングの場合、冷たく硬い足触りで、木材のあたたかさは感じられません。
一方、無垢フローリングを採用すると、柔らかい足触りと木本来のぬくもりを感じます。
素材の柔らかさゆえに長時間立っていても疲れづらく、足への負担を抑えられるのも魅力です。
優れた調湿性能
無垢フローリングに使用される無垢材は、水分の吸収・放出が可能なため、調湿性能に優れている素材です。
湿度が高い時には水分を吸収し、低い時には水分を放出することで、夏の蒸し暑さや冬の乾燥をやわらげます。
過ごしやすい空間を実現できるだけでなく、カビやダニの繁殖を防止できる点もメリットです。
高い断熱性
無垢フローリングに使用される無垢材には、空気の層が無数にあることから、合板フローリングよりも断熱性に優れています。
夏は涼しい状態を保ち、冬の冷気は遮断されるので、季節を問わず快適に過ごせる点が魅力です。
寒い時でも足元の冷えが軽減され、床暖房でなくとも心地よく過ごせます。
経年変化の美しさ
無垢フローリングは自然の素材を使用しているため、時間とともに色合いや質感が変化していきます。
経年変化を重ねるほど、風合いや味わいに深みが生じるので、真新しい時とは異なる美しさを楽しみましょう。
化学物質フリーの安全性
無垢フローリングに使用される無垢材は、接着剤や化学物質が使用されないため、シックハウス症候群のリスクが抑えられています。
化学物質へのアレルギーをお持ちの場合や、小さなお子様のいるご家庭では、健康面を配慮した選択として無垢フローリングがおすすめです。
無垢フローリングの主なデメリット
無垢フローリングを採用する際は、次にあげる4点に注意が必要です。
- ・価格が高い
- ・傷がつきやすい
- ・経年変化が気になる
- ・施工が難しい
価格が高い
無垢フローリングは天然木から切り出されるため、合板フローリングに比べると材料費が高くなります。
樹種やグレード、時期によっては価格が高騰することもあるので、材料費を抑えたい場合は、パインやスギ、バーチなどの比較的安価な種類を選びましょう。
傷がつきやすい
無垢フローリングは自然素材をそのまま使用するため、傷がつきやすいという弱点があります。
床に物を落とした際に傷やへこみがついたり、ペットの爪で傷ついたりと、日常生活において傷がつきやすいことを想定しておきましょう。
しかし、表面を研磨することで補修も可能であるほか、傷が木目に紛れることもあるので、気にしすぎる必要はありません。
水に弱く変形しやすい
無垢材は、水分を吸収・放出できることから、湿気によって変形しやすい素材です。
湿度の影響によって膨張と収縮を繰り返すので、反りや割れ、隙間が生じることもめずらしくありません。
形状が変化するリスクをなるべく抑えるために、日常的な手入れや管理が求められます。
経年変化が気になる
無垢フローリングは、表情豊かな経年変化がメリットである一方、「元の色のまま維持したい」「風合いが変わってほしくない」という方にとっては、経年変化こそが気になるポイントになってしまいます。
経年変化を味として楽しめる方であれば問題ありませんが、時が経っても変わらぬ仕上がりを目指したい場合、無垢フローリングはおすすめできません。
施工が難しい
無垢フローリングの施工は、合板フローリングの施工よりも知見や技術を求められる作業です。
木材の含水率も考慮しながら、適切に施工しなければなりません。
仮並べ作業によって、色合いや木目のバランスを調整する必要もあります。
美しい無垢フローリングにするために、これまでの施工実績が豊富な会社へと依頼しましょう。
無垢フローリングの手入れ方法
無垢フローリングを美しく保つためには、定期的な手入れが欠かせません。
具体的には、次にあげる3つの対応が求められます。
- ・日常的な乾拭き
- ・塗装タイプに応じたメンテナンス
- ・こまめな汚れ掃除
日常的な乾拭き
乾いた雑巾やフローリングワイパーを使って乾拭きし、床表面のゴミや埃を取り除きましょう。
水分をできるだけ避ける必要があるため、濡れた雑巾やモップの使用はおすすめできません。
無垢フローリングの表面が傷つかないように、軽い汚れを拭き取る程度で優しく拭いてください。
塗装タイプに応じたメンテナンス
無垢フローリングの塗装タイプは、ウレタン・自然塗料の2つに分けられ、それぞれでメンテナンス方法が異なります。
ウレタンの場合、ワックスがけは必要ありません。
もしもより艶を出したいとご希望の場合は、専用のワックスを使用しましょう。
一方、オイル系の自然塗料が使われている場合、メンテナンスワックスを再塗装する必要があります。
フローリングの色があせてきた、表面が乾燥してきた、水分を弾きづらくなってきたなどと感じたタイミングで、フローリングに油分を与えてください。
こまめな汚れ掃除
無垢フローリングでは、汚れを放置しないことが重要です。
仮に液体をこぼしてしまった場合、そのまま放置してしまうとシミや変色が生じるので、時間を置かず即座に拭き取りましょう。
また、どうしても水拭きしたい場合は、中性洗剤を水に薄め、浸した雑巾を固く絞って洗ってください。
無垢フローリングで後悔しないためのポイント
無垢フローリングで後悔しないためには、確かな施工技術を持った会社に依頼しましょう。
無垢材は、湿度や温度の影響を受けやすい繊細な素材です。
そのため、木材ならではの特性を把握していなければ、適切な施工が行えません。
仕上がりが美しく、数十年にわたって使用できる無垢フローリングをご希望なら、施工会社選びは慎重に行いましょう。
まとめ
無垢フローリングは、天然木ならではの木目が美しいだけでなく、調湿・調温性能にも優れています。
思っているよりも手入れの手間はかからず、日頃の簡単な掃除、年に1〜2回ほどのメンテナンスのみ行えば問題ありません。
木のぬくもりや風合いを楽しみたい方は、無垢フローリングを採用してみてください。
大野工機では、1969年の創業以来、岐阜の木を使った住宅建築を手掛けています。
地元材を使った無垢フローリングの施工、木の家の建築などをお考えの方は、ぜひ一度ご相談ください。
補助金の活用方法から、最適な木材の選び方まで、詳しくご説明させていただきます。
大野工機は、昭和44(1969)年創業以来、総合建築会社として岐阜県東濃地域を中心に『顧客第一』をモットーとして“一生の宝物”となる住宅を作り続けています。
● 美しいデザインをつくります
● “ぎふの木”の家づくりにこだわります
岐阜県東濃地域で家づくりを始めたい方は、どうぞお気軽にご相談ください。