無垢床 10年後

無垢床は、天然木から切り出された無垢材を使用したフローリングです。

自然素材だからこそ味わえる経年変化は、無垢床だからこその魅力といえます。

しかし、経年変化が生じるとなると、10年後、さらには20年後、30年後と、どのように変化するのか気になるところです。

そこで本記事では、岐阜県恵那市の工務店「大野工機」が、無垢床は10年後どうなるのか、その後の経年変化についてもあわせて解説します。

コラムのポイント
無垢床は、天然木ならではの風合いや経年変化を味わえるのが魅力である一方、凹みや傷がつきやすい点に注意が必要です。
●新築時より10年後の無垢床は、木目がはっきりとして、ツヤが生まれます。
●無垢床にしたことを後悔しないためにも、自然素材だからこその特徴やケア方法について把握しておきましょう。

 

目次

 

無垢床とは

無垢床 10年後

無垢床とは、一本の木から切り出された天然木を、そのまま床材として使用したフローリングです。

天然木だからこそ感じられる温もりや手触り、優れた調湿性のほか、リラックス効果のある香りが特徴としてあげられます。

また、5年、10年、20年と月日が流れるにつれて、色合いやツヤなどが変わっていく点は、無垢床ならではの大きな魅力です。

無垢床のメリット

無垢床にすることによって、次のようなメリットがあります。

  • ・自然な木の美しさや風合いを楽しめる
  • ・素足で歩いたときに心地よい
  • ・夏のベタつきや冬の乾燥を抑える
  • ・経年変化による色やツヤの変化を味わえる
  • ・天然木の香りでリラックスできる
  • ・傷やへこみがあっても簡単に補修しやすい

 

上記の通り、自然素材ならではの風合いや調湿性、色味の変化などが強みとしてあげられます。

無垢床のデメリット

無垢床は、次のデメリットに注意が必要です。

  • ・傷や凹みがつきやすい
  • ・水や湿気、急な温度変化に弱い
  • ・材料費・施工費ともに高価
  • ・施工の難易度が高い

 

自然素材ならではのメリットがある一方で、環境の影響を受けやすく、合板フローリングよりも施工技術が求められます。

無垢床は10年後どうなるのか

無垢床 10年後

無垢床は、10年経過することによって見た目や手触りなどに変化が表れます。

どのような経年変化が生じるのか、見た目・触感・傷や凹みの3つに分けて確認していきましょう。

見た目の変化

無垢床は、10年経過することによって新品の時よりも木目がはっきりとし、ツヤも生まれます。

紫外線や酸化の影響で色味が深くなり、日当たりの良い場所や人通りの多い場所は、より色の変化が表れやすいと考えられます。

新品の時よりも、木目の豊かさを楽しめるのがうれしいポイントです。

触感・質感の変化

10年が経過した無垢床は、日々の摩耗や水濡れなどが影響して、表面が毛羽立つようにザラついた手触りとなることがあります。

自然素材だからこそ、見た目の変化だけでなく触感・質感の変化も味わうことが可能です。

傷や凹み、隙間などの変化

無垢床は傷や凹みが比較的つきやすいですが、経年変化によって色味が深くなることで、傷があってもそこまで気になりません。

場合によっては、サンドペーパーで削る、水分を含ませてアイロンで凹みを直すなどして、傷や凹みを補修可能です。

また、温度や湿度に左右され木が膨張・収縮するため、隙間が生じてしまうこともあります。

無垢床の樹種別にみる経年変化の違い

無垢床は、樹の種類によってどのような経年変化が起こるのかは異なります。

主な樹種の経年変化の違いは以下の通りです。

樹の種類 新品時の色味 経年変化後の特徴
オーク(ナラ) 薄い茶色
白味が強い
茶色から黄色がかった飴色になる
木目が濃くなる
チーク 薄茶色~オレンジ 飴色になっていくが変化は緩やか
ツヤが増える
ブラックチェリー ピンクがかった薄茶色 赤みが強くなる
ツヤが出て木目もはっきりする
メープル 白っぽい 黄色味の強い飴色になる
薄茶色 全体的に色が濃くなる
バーチ 白味の強い淡いベージュ 全体的に濃くなり
色ムラが落ち着く
ブラックウォールナット 濃い茶色 明るい茶色になる
パイン 白っぽい 色が濃くなりあたたかみが増す
ヒノキ 白っぽい
淡い黄色
飴色に変わり
光沢感が出る
スギ 白褐色
淡い茶色
色が濃くなり
深みとツヤが増す

どの樹種においても、色が濃くなっていく場合が多いとされています。

無垢床の20年後、30年後の経年変化はどうなるか

無垢床は、20年後、30年後の経年変化も楽しめます。

樹の種類によって細かな経年変化は異なりますが、大まかな変化は以下の通りです。

20年後の経年変化

20年経過すると、無垢床の色合いは以前より濃くなり、木目がさらにはっきりとします。

色味は全体的に濃くなっているため、傷やシミがより目立ちにくくなることも特徴の一つです。

10年経過した時の無垢床と比較し、深みとあたたかみが増した風合いを楽しめます。

30年後の経年変化

適切なメンテナンスを続けていくことで、30年が経過してからもさらに深みや美しさが増していきます。

表面が滑らかになって光沢が強くなるほか、木目がより一層濃くなり、アンティーク家具のような印象を味わえます。

新品だった頃よりも、重厚感や高級感が増していくはずです。

 

無垢床にして後悔する6つのパターン

無垢床 10年後

無垢床は、10年後、20年後、30年後と経年変化を味わえるのが大きなメリットですが、なかには「無垢床にしなければよかった……」と後悔するパターンもみられます。

ここからは、どのようなケースで後悔しがちなのかを確認していきましょう。

傷がついてボコボコになってしまった

無垢床は天然木から作られているため、合板フローリングよりも柔らかく、日々の生活で傷や凹みがつきやすい床材です。

「子どもがおもちゃを落としたら凹んでしまった」「ペットが床に傷をつけてしまった」など、日常的に傷が発生していくことで、悩みの種になってしまう場合があります。

水分や汚れに弱くシミになってしまった

無垢材は天然木からそのまま切り出された建材のため、表面に無数の細かな穴があり、水分や油分などをすぐに吸収してしまいます。

飲み物や食べ物などをこぼすとシミになってしまうので、「すぐに掃除しなかったらシミができてしまった」とショックを受ける場合もあります。

膨張・収縮することで隙間や反りが生じてしまった

無垢床は自然素材のため、温度や湿度の変化によって膨張と収縮が繰り返されます。

施工精度によっては、隙間や反り、割れなどが発生しやすく、変形してしまう点に注意が必要です。

暖房器具の使用に制限があった

無垢床は、急激な乾燥や温度変化に強くありません。

そのため、ホットカーペットやこたつ、床暖房などの暖房器具が使えない場合があるため、無垢床にしてから「これまで使っていた暖房器具を使えなくなった」と後悔することがあります。

色ムラが気になってしまった

無垢材は自然素材のため、どれもが異なる表情を持つのが魅力です。

均一でない点は味わい深さでもありますが、色ムラや木目の違いが気になってしまう方にとっては、後悔するポイントになり得ます。

無垢床で後悔しないためのポイント

無垢床 10年後

無垢床にしたことを後悔しないためには、次の5つのポイントを押さえておきましょう。

無垢床の質感や経年変化について理解しておく

無垢床は、天然木ならではの手触りや経年変化が魅力である一方で、色ムラや傷、反りなどが気になる場合もあります。

自然素材だからこその特徴を理解し、経年変化を楽しめるかどうかを考慮した上で、無垢床を取り入れましょう。

種類やグレードごとの特徴をもとに床材を選ぶ

無垢床は、樹の種類やグレードによって、素材の硬度・色味・木目などが異なります。

手触りを重視して柔らかい樹種を選ぶのか、あるいは傷がつきにくい硬めの樹種を選ぶのかなど、重視したいポイントを整理した上でニーズに合った機種を選びましょう。

定期的なメンテナンスを欠かさない

無垢床は、無塗装、あるいは必要最低限のコーティングが施された床材のため、水に弱く汚れもつきやすい点に注意が必要です。

しかし、日々の掃除や定期的なオイル塗装などを忘れず行えば、無垢床ならではの魅力をより長く楽しめます。

 

こちらの記事では、無垢床のお手入れ方法について詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

>無垢フローリングとは?メリット・デメリットや手入れ方法までわかりやすく解説

水分や食べ物をこぼした場合はすぐに対応する

無垢床は、ちょっとした食べこぼしであってもシミになりやすいため、水や食べ物をこぼした際には即座に拭き取りましょう。

コーヒーのような色の濃い飲み物、油分の多い食べ物はとくに注意しなければなりません。

小さなお子様がいらっしゃる場合や、ペットと一緒に暮らしているご家庭では、シミができても目立たないような樹種を選ぶほか、シミがつきづらい塗装を施すことをおすすめします。

無垢床の施工に強い業者に依頼する

無垢床は、合板フローリングよりも施工技術が求められる床材です。

施工の精度によって仕上がりや耐久性が大きく異なるため、「こんなはずじゃ……」と後悔しないためには、無垢床の施工実績が豊富な業者へ依頼する必要があります。

施工事例ページやパンフレットなどを確認し、無垢材を使った家づくりが得意な会社へと相談してみましょう。

大野工機では、地元岐阜県産の無垢材を使用した家づくりを得意としています。

施工事例はこちらからご確認ください。

<施工事例>

まとめ

無垢床 10年後

無垢床は、10年が経過すると木目が濃くなり、ツヤも生まれて味わい深くなります。

20年後、30年後と時間を経るにつれ表情を変えていくので、適切なメンテナンスを定期的に施し、より長く美しい状態を保てるよう心がけてください。

また、無垢床の寿命を長くするためには、施工技術が求められます。

無垢床の仕上がりや耐久性にこだわりたい方は、無垢材の扱いに慣れた施工業者に依頼しましょう。

大野工機では、1969年の創業以来、岐阜の木を使った家づくりを手掛けています。

地元材を使った無垢床の施工、木の家の建築などをお考えの方は、ぜひ一度ご相談ください。

補助金の活用方法から、最適な木材の選び方まで、詳しくご説明させていただきます。

大野工機は、昭和44(1969)年創業以来、総合建築会社として岐阜県東濃地域を中心に『顧客第一』をモットーとして“一生の宝物”となる住宅を作り続けています。

「大野工機」3つの約束
● 敷地を熟視して提案します
● 美しいデザインをつくります
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