シックハウス症候群

新築の場合、「シックハウス症候群にならないか不安」という方は多いのではないでしょうか。

また、新築時からいつまで注意する必要があるのかも気になるところです。

そこで本記事では、岐阜県恵那市の工務店「大野工機」が、新築時のシックハウス症候群はいつまで続くのか、原因や対策方法は何か解説します。

コラムのポイント
●シックハウス症候群は、新築時から4〜5年ほどで徐々に治まっていくと考えられます。
●シックハウス症候群をできる限り防ぐには、無垢材で家を建てるのがおすすめです。
●風通しの良い家にすることや、こまめな換気を意識することも重要です。

 

目次

 

新築のシックハウス症候群はいつまで続くのか

シックハウス症候群

新築におけるシックハウス症候群の症状は、建築時から4〜5年ほどで徐々に治まっていくとされています。

これは、シックハウス症候群の原因となる化学物質の発散量が、年々減少していくためです。

例えば、原因の一つであるホルムアルデヒドを発散する建材については、建築基準法で使用が制限されていますが、「建築物の部分に使用して5年経過したものについては、制限なし(※)」とされています。

このことからも分かる通り、建築より4〜5年以上が経過した住宅においては、シックハウス症候群の症状が落ち着くと考えられます。

しかし、この数字はあくまでも目安のため、建材の種類や家の衛生管理、換気状況などによって、症状の有無は左右される点に注意しましょう。

 

※出典:国土交通省住宅局|快適で健康的な住宅で暮らすために改正建築基準法に基づくシックハウス対策

 

シックハウス症候群とは

シックハウス症候群

そもそもシックハウス症候群とは、住宅やオフィスなどの室内において、汚染された空気を吸うことにより、さまざまな体調不良を引き起こすことです。

家の新築時やリフォーム時には、使用された建材が原因となって、シックハウス症候群を発症する可能性があります。

シックハウス症候群の原因

シックハウス症候群の原因とされているのは、大きく分けて次の3点です。

  • ・住宅に使用されている建材や家具などから化学物質が発散されている
  • ・住宅が高気密化し、空気が循環しづらくなっている
  • ・ライフスタイルの変化によって換気が不足しがちになっている

 

なかでも重要なのが、建材や家具などから発散される化学物質です。

シックハウス症候群の原因となる13種の化学物質は、厚生労働省によって室内濃度の指針値が定められています。

化学物質 指針値 主な用途
ホルムアルデヒド 0.08ppm 合板、パーティクルボード、壁紙用接着剤等に用いられるユリア系、メラミン系、フェノール系などの合成樹脂、接着剤や、一部ののり等の防腐剤
アセトアルデヒド 0.03ppm ホルムアルデヒド同様一部の接着剤、防腐剤等
トルエン 0.07ppm 内装材等の施工用接着剤、塗料など
キシレン 0.20ppm 内装材等の施工用接着剤、塗料など
エチルベンゼン 0.88ppm 内装材等の施工用接着剤、塗料など
スチレン 0.05ppm ポリスチレン樹脂等を使用した断熱材など
パラジクロロベンゼン 0.04ppm 衣類の防虫剤、トイレの芳香剤など
テトラデカン 0.04ppm 灯油、塗料等の溶剤
クロルピリホス 0.07ppm しろあり駆除剤
フェノブカルブ 3.8ppb しろあり駆除剤
ダイアジノン 0.02ppb 殺虫剤
フタル酸ジ-n-ブチル 0.02ppm 塗料、接着剤等の可塑剤
フタル酸ジ-2-エチルヘキシル 7.6ppb 壁紙、床材等の可塑剤

※25℃の場合 ppm:100万分の1の濃度、ppb:10億分の1の濃度
※出典:国土交通省住宅局|快適で健康的な住宅で暮らすために改正建築基準法に基づくシックハウス対策

上記のうち、ホルムアルデヒドとクロルピリホスに関しては、建築基準法にて使用が規制されています。

こういった有害物質が空気中に発散され、室内の換気も不十分な場合、シックハウス症候群のリスクが高まるため注意が必要です。

シックハウス症候群の症状

シックハウス症候群の症状は、主に次の7つです。

  • 1.目や喉の痛み
  • 2.鼻水・鼻づまり・くしゃみ
  • 3.咳・呼吸器症状
  • 4.頭痛・めまい
  • 5.吐き気
  • 6.皮膚のかゆみ・湿疹・赤み
  • 7.倦怠感・脱力感・集中力の低下

 

シックハウス症候群の場合、上記の症状が家の中にいるときに出やすく、外出中はあまり出ない傾向にあります。

症状の有無や出方については個人差が非常に大きいとされていますが、呼吸器系の持病を持っている方や、化学物質に過敏な方はとくに注意しましょう。

 

新築時・入居前にできるシックハウス症候群対策

シックハウス症候群

シックハウス症候群は、家を建てる際に次の対策をとっておくことで、防止できる可能性が高まります。

無垢材や自然素材を使用する

家を建てる際に無垢材や自然素材を積極的に使用することで、シックハウス症候群のリスクを抑えることができます。

無垢材とは、天然木からそのまま切り出された木材のことで、化学物質を使用していません。

調湿性にも優れているほか、天然木ならではのリラックス効果もあるので、過ごしやすい空間とするためにもおすすめの素材です。

また、国産の無垢材であれば、輸入木材のように防虫剤や防腐剤が使用されることもなく、シックハウス症候群のリスクをできる限り低減できます。

内装材に関しても、合成樹脂や有機溶剤などを使用しない自然素材を採用することで、安全性を高めることが可能です。

低放散性建材(F☆☆☆☆)を使用する

建築基準法では、木質建材や壁紙などのホルムアルデヒドの発散量について、JIS、JAS、あるいは国土交通大臣認定による等級付けが定められています。

等級 使用制限
F☆☆☆☆ 使用制限なし
F☆☆☆ 使用面積制限あり
F☆☆ 使用面積制限あり
(F☆☆☆より使用面積が少ない)
マーク表示なし 使用禁止

この等級付けでは、星の数が増えるほどホルムアルデヒドの発散量が少ないとされています。

最上級のF☆☆☆☆(エフフォースター)の建材を使用すれば、シックハウス症候群対策に有効です。

接着剤の使用を最小限にする

家を建てる際に使用する接着剤には、ホルムアルデヒドのほか、トルエンやキシレンなどのVOC(揮発性有機化合物)が含まれている場合が多いため、使用量を抑えることがシックハウス症候群対策へとつながります。

必要な箇所にだけ接着剤を使用し、合板やパーティクルボードのような接着剤の使用量が多い建材を避けることによって、化学物質が発散されるのを防ぎましょう。

低ホルムアルデヒド家具を採用する

シックハウス症候群の大きな原因であるホルムアルデヒドは、建材だけでなく家具も発散源です。

そのため、家で使用する家具に関しても、F☆☆☆☆等級の表示がされているものを選びましょう。

ベッドや収納などの大型家具に関してはとくに注意して選ぶことをおすすめします。

入居後にできるシックハウス症候群対策・予防法

シックハウス症候群

シックハウス症候群の対策・予防は、新築に入居してからできることも少なくありません。

こまめな換気の徹底

空気中の有害物質濃度を下げるためには、こまめな換気が欠かせません。

対策を徹底したい場合には、窓の位置を工夫し空気の流れを作るほか、1時間に5分ほどの換気を2回行うなどして、空気が汚染されることを防ぎましょう。

ベイクアウト法の実施

ベイクアウト法とは、室温を30~40℃ほどまで上げたあとに十分換気することによって、建材や家具から化学物質を強制的に発散させる方法です。

入居してすぐにベイクアウト法を行うことで、シックハウス症候群のリスクを最小限にしましょう。

部屋の温度が急激に高くなるため、火災や熱中症に注意しながら行ってください。

空気清浄機の活用

空気清浄機を導入すれば、シックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒドや、トルエンやキシエンに代表されるVOCなども、吸着・除去が可能です。

室内のちりや花粉も除去できるほか、部屋の加湿が可能な製品もあるため、より快適な空間とするためにもおすすめします。

まとめ

シックハウス症候群をできる限り予防するには、無垢材を使用した家づくりがおすすめです。

天然木からそのまま切り出された無垢材であれば、化学物質による被害を抑えられます。

無垢材を使用することによって、アレルギー体質の方や、小さなお子様がいるご家庭であっても、安心して暮らせる家としましょう。

大野工機では、1969年の創業以来、岐阜の木を使った家づくりを手掛けています。

地元の無垢材を使った家を建てたい方は、ぜひ一度ご相談ください。

補助金の活用方法から、最適な木材の選び方まで、詳しくご説明させていただきます。

大野工機は、昭和44(1969)年創業以来、岐阜県東濃地域を中心に、『顧客第一』をモットーとした“一生の宝物”となる住宅を作り続けている総合建築会社です。

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