
親世帯と子世帯が一緒に暮らす二世帯住宅を検討する際、平屋はおすすめの選択肢です。
バリアフリー性に優れており、将来的な暮らしやすさまで配慮しやすいと期待できます。
しかし、広い敷地が必要になることや、プライバシーの確保が課題となるなど、デメリットもゼロではありません。
そこで本記事では、岐阜県の土岐市や恵那市などで家づくりを手がける工務店“大野工機”が、平屋の二世帯住宅を建てるのに必要な坪数や、メリット・デメリット、間取りを考える際のポイントについて解説します。
実際の施工事例も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
●バリアフリー性の高さや冷暖房効率の良さがメリットである一方、広い敷地や高額な建築費用が必要になる点には注意しましょう。
●世帯間の適切な距離感の確保や生活音対策、将来を見据えた可変性のある設計が、間取りを考える際の重要なポイントです。
目次
コンテンツ
平屋の二世帯住宅とは

平屋の二世帯住宅とは、親世帯と子世帯が同じ一階建て内で暮らす住宅形式です。
二階建ての二世帯住宅とは異なり、上下階を分離できないため、基本的には住宅を左右に分ける左右分離型の間取りが採用されます。
また、平屋の二世帯住宅と一口に言っても、完全同居型・部分共有型・完全分離型の三つに分けられ、それぞれで特徴が大きく異なります。
完全同居型
完全同居型は、玄関やリビング、水回りなど住宅の設備の多くを二世帯で共用するタイプです。
基本的に各世帯の寝室以外は共有するため、住宅をコンパクトにまとめることができ、建築費やランニングコストをもっとも抑えやすいと期待できます。
しかし、間取りの作り方によってはプライバシーの確保が難しく、生活リズムや生活習慣の違いによってストレスを感じやすい恐れもあるため注意が必要です。
部分共有型
部分共有型は、文字通り住宅の一部分だけを共有し、それ以外のスペースを各世帯で分離するタイプです。
玄関だけ・玄関と浴室だけ・LDKだけなど、何を共有するかはご家族の要望・都合に応じて自由に決められます。
完全同居型と完全分離型の中間的な位置づけで、プライバシーをある程度確保しつつも、適度にコミュニケーションを取れるバランスの良い半同居生活が可能です。
完全分離型
完全分離型は、二世帯の生活空間を玄関から完全に分けたタイプです。
玄関・リビング・水回りなどすべての設備をそれぞれの世帯が独立して持つため、共有する部分がありません。
二世帯住宅とは言うもののマンションの隣室のような形で、プライバシーを最大限確保でき、生活リズムの違いを気にせず暮らせます。
しかし、各設備を二世帯分用意する必要があるので、建築費やランニングコストが高くなる点には注意しましょう。
平屋の二世帯住宅に必要な坪数

平屋の二世帯住宅に必要な坪数は、完全同居型・部分共有型・完全分離型の種類によって大きく異なります。
ちなみに、国土交通省の「住生活基本計画(全国計画)」によれば、“豊かな生活を送るために必要な住宅の広さ”は以下の通り定められています。
| 種類 | 二人暮らしで必要な広さ | 三人暮らしで必要な広さ | 四人暮らしで必要な広さ |
| 郊外や都市部以外における戸建て住宅 | 約22坪(75㎡) | 約30坪(100㎡) | 約38坪(125㎡) |
| 都市部やその周辺における集合住宅 | 約16坪(55㎡) | 約22坪(75㎡) | 約29坪(95㎡) |
上記を参考にしつつ考えると、完全同居型の二世帯住宅の場合、世帯人数にもよりますが35~50坪程度が目安です。
一方、部分共有型では40~60坪、設備をすべて分ける完全分離型では50〜60坪以上が必要と考えられます。
平屋は居住スペースがワンフロアに集約されるため、二階建てと比べて広い土地面積が求められる点に注意しましょう。
平屋の二世帯住宅を建てるメリット

平屋の二世帯住宅を建てる場合、次の6つのメリットがあります。
バリアフリーと好相性で将来も安心して暮らせる
平屋は階段がないため、段差の少ないバリアフリー設計との相性が優れています。
ご高齢の方にとって、階段の上り下りやちょっとした段差は負担となり、落下や転倒といった怪我のリスクも少なくありません。
平屋の二世帯住宅とした場合、こういったリスクを軽減しやすく、介護にも対応しやすい住まいを実現可能です。
「親世帯のことを考慮して、バリアフリー仕様の家にしたい」と検討されている場合、平屋の二世帯住宅はおすすめと言えます。
平屋のバリアフリー住宅を建てたい方は、こちらの記事もごらんください。
〈関連ページ〉平屋でバリアフリーな家を建てよう|メリット・デメリットから間取りのポイントまで解説【事例付き】
生活音のトラブルが比較的少ない
平屋の二世帯住宅では上下階が存在しないため、「二階から響く足音や物音が気になる」といった生活音のトラブルを軽減できます。
お子さまがいるご家庭の場合、室内で遊んでも階下に影響が出る恐れがないので、よりのびのびと子育てできるのは大きなメリットです。
また、平屋では横並びの左右分離型の間取りが採用されるため、お互いに快適な距離感を保ちながら暮らしやすいと期待できます。
地震や台風に強く倒壊リスクを抑えられる
平屋は建物の高さが低いため、二階建てと比較すると地震時の揺れが小さく、倒壊リスクを軽減できます。
また、高さがないことによって風圧の影響も受けにくく、台風や強風による建物への負担が少ないのもメリットです。
万が一火災が発生した場合でも、すべての部屋が一階にあることで避難しやすく、迅速に脱出できると期待できます。
階段や廊下などのスペースを居住空間に活用できる
平屋には階段を設置しないため、その分のスペースを居住空間として活用できるのも魅力です。
二階建て住宅の場合、階段や階段ホールといったスペースが必要となりますが、平屋ではこれらが不要になり、床面積を最大限に活かせます。
また、生活動線や家事動線が一階に集約されるため、廊下を最小限に抑えた無駄のない間取り設計も可能です。
移動スペースをできる限り削減することで、より広い居室や収納を確保でき、快適な住空間が手に入ります。
程よい距離感でコミュニケーションが取りやすい
平屋の二世帯住宅では、各世帯の生活がワンフロアに集約されます。
これにより、程よい距離感を保ちながらも、自然なコミュニケーションを取りやすくなるのは大きなメリットです。
二階建ての場合、一般的に上下階で世帯が分かれて生活するため、二世帯であっても互いの様子がわからなかったり、コミュニケーションをなかなか取れないことも少なくありません。
一方で平屋を採用すると、上下ではなく左右に分離されることで、緩やかなつながりを維持しやすいのが特徴です。
冷暖房の効率が良い
平屋はワンフロアで構成されているため、冷暖房効率に優れているのもメリットです。
暖かい空気は上に、冷たい空気は下に溜まる性質を持つため、二階建て住宅では上下階で温度差が生じやすいとされています。
一方で平屋の場合、上下階がないことで温度差も発生しにくく、空調管理を効率的に行えるため、光熱費の削減に効果的です。
部屋間の温度差も抑えられることで、ヒートショック現象のリスクも軽減でき、健康面の安全性が高まるのも助かります。
大野工機は、岐阜県恵那市周辺で多くの平屋住宅を手がけています。
施工事例はこちらよりごらんください。
平屋の二世帯住宅を建てるデメリット

二階建てではなく平屋の二世帯住宅にする場合、次の5つのデメリットには注意しましょう。
建築費用が高額になる
平屋の二世帯住宅は、二階建てに比べて基礎と屋根の面積が増えるため、建築費用が高額になる傾向があります。
ワンフロアに二世帯分の居住空間を確保するため、間取りが複雑になりやすく施工の難易度も上がるのも、工事費用の増加の要因です。
また、完全分離型や部分共有型の場合、キッチンやバスルーム、トイレなどの水回り設備を各世帯に設置する必要があり、その分設備費用も膨らんでしまうため注意しましょう。
広い敷地が必要
平屋の二世帯住宅では、ワンフロアに二世帯分の居住スペースをすべて配置するため、二階建てよりも敷地面積が広くなります。
例えば、延床面積が200㎡の二世帯住宅を建てる場合、二階建てであれば建築面積は約100㎡あれば問題ありません。
仮に建ぺい率(敷地面積に対する建築面積の割合のこと)が50%とすると、必要な敷地面積は200㎡です。
一方で平屋の場合、建築面積が200㎡となるので、建ぺい率が50%であれば敷地面積は400㎡となります。
平屋にすることで必要な敷地面積が増えるため、土地選びや土地の取得代などに注意が必要です。
水害リスクが高い
平屋は生活スペースが一階で完結するため、洪水や大雨による浸水被害を受けやすいのが弱点です。
水害発生時に二階へ垂直避難できないため、河川の近くや低地、過去に浸水歴のある地域では深刻なリスクとなります。
二世帯住宅の場合、高齢の親世帯と子世帯の両方が同時に被害を受ける恐れもあるので、建築前には必ずハザードマップを確認し、地盤調査を実施した上で必要な防水対策を講じましょう。
プライバシーの確保が難しい
平屋の二世帯住宅では、親世帯と子世帯の生活空間がワンフロアに隣接して配置されるため、お互いの気配を感じやすく、プライバシーの確保が難しい恐れがあります。
部分共有型や完全同居型の間取りの場合はとくに、「生活する時間帯が異なるため物音が気になる」「来客時に気を遣う」などと、ストレスが溜まるケースもめずらしくありません。
隣り合う部屋の配置によってはトラブルになりやすいので、間取り設計の段階から慎重に検討し、共有スペースや寝室の位置関係に気をつけましょう。
場合によっては、防音壁を設置するのも一つの手段です。
固定資産税が高くなる
平屋の二世帯住宅は、建物の床面積と土地面積の両方が大きくなるため、固定資産税が高額になる傾向があります。
広い敷地が必要になることで土地の固定資産税が増加し、基礎面積が広く建物の評価額も高くなりやすいためです。
毎年の税負担が家計に与える影響は大きいので、土地の評価額や将来的な税負担を含め、総コストを試算しておくことをおすすめします。
平屋の二世帯住宅で後悔しないための間取りのポイント

「平屋にしなければよかった」と後悔しないために、次の間取りのポイントを押さえておきましょう。
世帯間の適切な距離感を確保する
平屋の二世帯住宅ではワンフロアに両世帯が暮らすため、プライバシーをいかに確保するかが重要となります。
- ・L字型・コの字型の間取りを採用する
- ・中庭を設けて空間を緩やかに分ける
- ・各世帯の寝室エリアを離す
- ・防音性の高い壁材・床材を使用する
上記のような工夫を凝らすことで、お互いの生活を尊重できる二世帯住宅にしましょう。
生活音が届きにくいように配慮する
平屋では上下階がないため、世帯間の生活音対策は横方向の遮音が重要です。
- ・寝室と水回りの間に収納や廊下を挟んで緩衝スペースにする
- ・壁や天井に遮音材・吸音材を施工する
- ・防音性の高い建具やドアを選ぶ
- ・LDKや子供の遊びスペースと寝室や書斎などを物理的に離す
- ・間仕切りを活用し必要なときは閉める
上記のような間取りの工夫によって、音が伝わりにくい住空間にしましょう。
将来を見据えた設計にする
平屋の二世帯住宅では、家族構成やライフステージの変化に対応できる可変性が重要です。
段差をなくして廊下やトイレの通路幅を広く確保することで、将来の車椅子使用や介護にも対応しやすい作りにしましょう。
また、扉はすべて引き戸にすることでバリアフリー性が高まります。
将来的な間取り変更リフォームも簡単に行えるように、可動式の間仕切りを取り入れるのもおすすめです。
平屋の二世帯住宅の施工事例

ここからは、大野工機が実際に手がけた平屋の二世帯住宅をご紹介します。

こちらは、シンプルな切妻屋根が印象的な平屋の二世帯住宅です。
おしゃれな無垢材の目隠しを設けることで、平屋であっても外からの視線をできる限り抑えています。

親世帯のキッチンでは、行き止まりのない回遊動線を取り入れることで、無駄な移動をなくして家事の負担を軽減しています。

子世帯のキッチンは、ご家族の様子を見守れるような開放的な作りにしました。

親世帯のトイレは、車椅子でも使用できるように広々としたスペースを確保しています。
施工事例の詳細は、こちらからご確認ください。
大野工機は、「ぎふの木で家づくり協力工務店」として岐阜県に認定されている工務店です。
今回ご紹介した施工事例のように、無垢材をふんだんに使った平屋を建てたい方は、お気軽にお問い合わせください。
まとめ
平屋の二世帯住宅は、バリアフリーとの相性も良く、冷暖房効率にも優れているなど、さまざまなメリットがあります。
完全同居型・部分共有型・完全分離型のどの形式を選ぶかによって必要な坪数や費用は変わるため、ご家族の希望や予算に合わせて最適なプランを検討しましょう。
また平屋の二世帯住宅を建てて後悔しないためには、施工実績の豊富な工務店へ依頼することが重要です。
大野工機は、岐阜県の恵那市周辺を中心に多くの注文住宅を手がけています。
「恵那市や土岐市で二世帯住宅を建てたい」とお悩みの方は、ぜひご相談ください。
● 美しいデザインをつくります
● “ぎふの木”の家づくりにこだわります
岐阜県東濃地域で家づくりを始めたい方は、どうぞお気軽にご相談ください。
