仕事を引退した方や子育て真っ盛りの方など、世代を問わず注目度が高まっている地方移住。当記事では地方移住のメリットとデメリットを双方紹介し、移住するための住まいづくりについても解説していきます。移住補助制度の活用なども紹介しますので、移住を検討している方はぜひチェックしてください。
このコラムのPOINT
・地方移住はのびのび暮らしたい方にぴったり
・車と仕事の確保に注意が必要
・自治体の移住支援を活用する
■地方移住のメリット・デメリット
都会を離れる地方移住にはメリットや魅力がたくさんありますが、同時にデメリットも存在します。それぞれをしっかりと理解したうえで検討しないと、イメージと違ってガッカリ…といったことにもなりかねません。まずはメリット・デメリットの両面から、地方移住について理解を深めていきましょう。
メリット
・土地価格が安い
地方に家を建てて移り住む最大のメリットは、土地価格が安く広い場所に住みやすいという点でしょう。通勤通学を考慮して都会の住宅地に建てる場合、アクセス条件によっては建物価格より土地価格の方が高いということも珍しくありません。必然的に建てるのに必要案最低限の広さの土地を購入するため、近隣住宅との距離も近くなります。
一方、比較的土地価格の安い地方都市は同じ予算でも土地の選択肢が多く、広い敷地に余裕を持って家を建てることができます。都市部と比べて電車やバスなどの交通網が少ないため車が必要なことが多いですが、駐車場を確保しやすいため都市部より車所有のハードルも低いです。
近隣住宅との距離があるため、育ち盛りのお子さんが居る家庭も、周囲への影響が心配なくのびのびと子育てできます。クラブ活動や部活を始めた場合も、庭でスポーツの練習をしたり、音漏れを気にせず楽器の練習をしたりできます。最近は都市部の方に向けてレンタル畑などのサービスがありますが、家庭菜園やガーデニングを自宅で気軽に楽しめるのも大きなメリット。
・自然と触れ合える
住宅が立ち並び緑を感じる機会が少ない都心部とくらべ、豊かな自然が残っていて手軽に満喫できるのも地方移住のメリットです。最近は都市部でも公園の整備や緑化が進んでいますが、手付かずの自然が広がる地方都市とは比べ物になりません。
冬のスキーや夏のキャンプなど、近場で自然のアクティビティを楽しめるのも魅力の一つ。わざわざ泊まりで遠くまで行かずに、日帰りで気軽に自然を満喫することができます。自然との触れ合いが好きな方や、お子さんが居る方にとってもうれしいポイントですね。
・新鮮な食べ物が手に入る
地方都市の産業は農業の割合が大きいため、地元でとれた新鮮な食材を手に入れやすい点も移住する方に人気のポイントです。野菜などは直売所などで購入すれば輸送費がかからないため安く、収穫から時間が経っていないため新鮮なまま味わえます。
おいしいのはもちろん、生産者の顔が見える食材は安全面でもメリットが大きいです。育ち盛りのお子さんにも、安心して食べさせることができますね。
・人口密度が少なく過ごしやすい
アクセスが良く様々なお店が集まる都市部での生活は魅力的に映るものですが、人が集まる分休日などはどこも混雑するため疲れてしまう事も。都市部と比べて人が密集せず、飲食店やサービス業で待ち時間が発生しづらいのは地方都市の大きなメリットです。道路の渋滞や通勤ラッシュなども少なく、毎日の生活もスムーズに過ごしやすいでしょう。
都市部での生活に疲れた方や、仕事を引退してスローライフを目指している方にとって地方移住はメリットの大きい選択肢です。
デメリット
地方移住にはメリットもたくさんありますが、一方でデメリットも存在します。良い面だけを見て移住を決めてしまうと、住んでから後悔することにもなりかねません。デメリットも理解してしっかり対策を立てたうえで、移住を検討しましょう。
・買い物スポット・飲食店が少ない
地方都市でも駅前などの中心地には店舗がそろっている場合もありますが、大都市と比べると選択肢が少ないのが正直なところです。例えば買い物でもマイナーなスポーツや趣味などを持っている方は、大都市の専門店まで出かける必要があります。
ただし、最近はインターネット通販の発達により、ほとんどの物は自宅まで届けてもらうことが可能です。現物を確認できないという点はありますが、どうしてもチェックしたいものは休日のお出かけがてら近隣の都市部まで出かけるのもいいでしょう。地方移住の際は、近隣の大都市までのアクセス環境もチェックしてみてください。
・地域によっては車が必要
電車やバスなどの公共交通機関が少なく、生活の為にマイカーが必要となる地域は多いです。通勤や普段の買い物、子供の送り迎えなどライフスタイルによっては夫婦で1台ずつ車が必要になることも。
ただし、前述したように土地価格が安く、自宅に駐車場をつくれば維持費を抑えられるため、車所持のハードルは都市部より低いです。スーパーや幼稚園などのよく行く場所も駐車場を備えていることがほとんどですから、車さえ用意すれば生活しやすいといえるでしょう。自転車や歩きでの移動が少ないため、天候に左右されづらいのもメリットです。都市部からの移住で車を持っていない方は、車購入費も予算として考えておくようにしましょう。
・仕事の選択肢が少ない
地方移住の際に仕事面が大きなハードルとなることは多いです。仕事が全くないという土地は少ないと思いますが、選択肢が少ないため希望の働き方をしづらいという点は否めません。仮に自分で店舗や事業を始める際にも、人が少ないためやはり選択肢が限られてしまうケースが多いです。
ただし、最近は自宅で仕事をするテレワークなどの取り組みを導入している企業も増えてきているため、徐々に改善しつつあります。多少会社が遠くても、週のうち何日かだけ通勤して残りは自宅勤務といった働き方ができる場合もありますので、積極的に活用してみましょう。
■移住先の住まいづくりで注意すべきポイント
知らない土地に移住する場合、一般的な家づくりとは違う点に注意する必要があります。住みよい家をスムーズに建てるために、あらかじめチェックすべきポイントを知っておきましょう。
・打ち合わせに十分な時間を確保する
現在住んでいる場所から気軽に行けない距離に家を建てる場合は、特に打ち合わせのための期間をしっかり設けましょう。住まいづくりは何度も経験するものではないため、打ち合わせをするうちに新しい要望が出てきてプランが変わっていくのが普通です。逆によく考えずに決めてしまうと、いざ住んでみて不満が出ることになりかねません。
普通の家づくりよりも時間がかかることを考慮し、移住完了までの期間に余裕を持ちましょう。逆に時間的な期限がある場合は、いつまでに打ち合わせを終わらせるべきか逆算して時間を確保する必要があります。各種申請手続きや工事期間なども含め、トータルアドバイスさせていただきますので、希望の時期がある方もぜひご相談ください。
・地域の気候を調べる
遠方からの移住はもちろんですが、隣県くらいの距離感でも意外と気候は変わるものです。高度や周辺環境によっては、県内の別エリアで気温が違うことも珍しくありません。住んでみてからのイメージ違いを防ぐために、移住を検討する先の気候はよく調べておきましょう。
気象庁のホームページでは各地域の過去の気象データを公開しているため、現在住んでいる場所と比較することでおよその見当が付きます。雪は降るのか?台風はどれくらい発生するのか?など、生活する上での情報をいろいろ調べてみましょう。
土地の気候を調べることは、住みよい家づくりにも役立ちます。必要な断熱性能や雨戸の有無など、自然と調和した家を建てて快適に暮らしましょう。
・土地探しは慎重に
移住では勝手を知らない土地に家を建てることになるため、土地探しにはじっくりと時間をかけたいところです。地方都市は自然が豊かなぶん、洪水や土砂崩れなどの自然災害が発生することも少なくありません。価格やアクセスなどの条件だけでなく、自治体のハザードマップなどを活用して災害状況などもチェックしましょう。
法規上の制限や将来的な開発計画なども重要なチェックポイントです。静かな暮らしを求めて移り住んだのに、数年後幹線道路が通ってうるさくなってしまったといったトラブルも考えられます。知らない土地のことを調べるのは限界がありますので、地元密着の大野工務店にお気軽にご相談ください。土地探しの段階からしっかりサポートさせていただきます。
■移住支援制度や補助金を活用する
地方移住を検討する際は、県や市町村が実施している移住支援制度や補助金などもチェックしてみてください。自治体によって、家づくり費用に対する補助や引っ越しの支援など様々なサポートがあるため有効に活用しましょう。
例えば岐阜県の恵那市では、新築を建てて市外から移住する方に対して、25万円の定住推奨金を支給しています。(令和元年1月時点)引っ越し資金や家具家電の購入など用途は自由なため、移住するならぜひ活用したいところ。まずは自治体のホームページなどをチェックしてみてください。
■まとめ
豊かな自然や美味しい食べ物など魅力いっぱいの地方移住ですが、デメリットや注意すべきポイントもあるため理解しておきましょう。家づくりについても、一般的な建て方とは違う点に注意が必要です。あらかじめ準備と対策を立てつつ、地元に詳しい工務店に相談しながら住みよい家をつくっていきましょう。大野工務店は、お客様の気持ちをくみ取りつつ地域に合わせた家づくりをサポートいたします。移住先の家づくりについても、お気軽にご相談ください。