木をあしらったLDK

無垢材をフローリングや壁面に使用した木の家は見た目が美しく、高い耐久性や質感などもあり人気のデザインの一つです。しかし一般的な建売住宅などではほとんど採用例がないことから、費用やメンテナンスの面で不安を感じる方も少なくありません。

当記事では、室内外に無垢材を使った木の家をつくるメリットや注意点などを解説していきます。木の家に対する補助金制度などもご紹介しますので、参考にしてみてください。


このコラムのPOINT
・触り心地や耐久性など無垢材にはメリットがたくさん
・初期費用や技術力など注意すべきポイントを知っておく
・地元産の木材を使うと補助金が出る場合も


 

■木を活かした家づくりのメリット

木の雰囲気を感じる家

まずは木材の特徴を通じて、家づくりに活用した際のメリットや魅力をお伝えします。意外と知られていないメリットもたくさんありますので、ぜひチェックしてください。

 

・触り心地が良く暖かみがある

ログハウスや神社仏閣など、木を使った建築は工業製品には出せない独特の暖かみが特徴です。木は熱伝導率が低く、フローリングを素足で踏んでもヒヤッとした感触が少ないです。空気を多く含んでいるため、断熱性が高い特性もメリットの一つ。触れた時の独特な質感も木の大きな魅力です。樹脂や金属などの工業製品が多い現代の暮らしでは、木に触れる機会は多くありません。休日のレジャーなどで自然と触れ合うのが好きな方や、都会の喧騒が苦手な方には木の家はとてもおすすめです。

 

・森林浴のようなリラックス効果が期待できる

木材には「フィトンチッド」と呼ばれる成分が含まれており、森林浴をしたときと同じような効果が期待できるといわれています。森林の香りを感じることでリラックスや疲労軽減にもつながるとされ、研究が進む欧州では健康保険が適用になる国もあります。フローリングや壁材、建具などに無垢の木材を使った家は、呼吸するだけで気持ちが良いものです。仕事や家事の疲れを感じやすい方は、ぜひ木の家を検討してみてください。

 

・室内空間を快適に保つ

自然の木材には湿気を吸ったり吐いたりする働きがあり、室内の湿度を一定に保って過ごしやすいというメリットがあります。雨の多い季節や寒い時期の結露を防ぎ、カビやダニなどの発生を抑えてくれます。常に一定の湿度に保たれることで、過ごしやすいだけでなく健康な生活を送ることができます。

 

・時間経過による風合いが楽しめる

木目調のプリントなどと違い、本物の無垢材は時間とともに変化する色合いや質感が楽しめる点も大きな魅力。アンティークの家具や楽器などと同様に、時間が経つほど味わい深くなり我が家への愛着も増していきます。毎日の生活で付いてゆく細かい傷や凹みも、無垢材は周囲となじみやすいため気になりづらく、経年変化の一つとして楽しめます。

 

・メンテナンスで長く使える

合板ベニヤや集成材などの木を集めて作った材料と比べて、無垢の木材は耐久性が高く、適切なメンテナンスをすれば長い間使えます。接着剤を使っていないそのままの材質なので、はがれたり、分離したりすることがありません。また、弾力性や衝撃吸収性も高い傾向があるため、玄関や階段の踊り場など体重がかかる部分などもたわみづらいです。

 

・オリジナリティを出しやすい

一つとして同じ木はないため、デザイン上のオリジナリティが出しやすいのも木の家のメリットです。同じサイズにカットした木材でもすべて木目が異なるため、同じ無垢フローリングや壁材を張った部屋でも雰囲気は少しずつ違います。同じパターンが続く工業製品には出せない面白みですね。ほかの家とは違う、世界に一つだけの我が家を手に入れたいという方にも木の家はおすすめです。

 

■木の家づくりの注意点

木の家の吹き抜け

続いては家づくりに木を活かす際の注意すべきポイントを解説します。あらかじめ知っておき、建ててから後悔することが無いようにしましょう。

 

・木の品質に注意する

工場で画一的につくられる合板フローリングなどと違い、無垢の木材は産地や加工方法によって品質が変わってきます。外国産の木材も多く使われていますが、四季があり湿度や温度の上下幅が大きい日本の気候に合わないケースもあります。長く住む我が家には、なるべく国産で産地がしっかり分かる材料を使うようにしましょう。

 

・場所に合わせて木を選ぶ

一言で木材といっても木の種類や加工方法によって性質が異なるため、使う場所に合わせた適切なセレクトが重要です。例えば自然油を染み込ませた無垢フローリングは触り心地が良く調湿効果が高いのが魅力ですが、水を吸い込みやすいためキッチンや洗面所での使用には注意が必要です。

スギ・ヒノキ・ヒバなど、柱や土台といった構造によく用いられる木材もそれぞれ特性が違います。大野工機はライフスタイルや土地環境に合わせて、ピッタリの木材をご提案します。

 

・高い施工技術が求められる

木そのものを活かした無垢材を使った家づくりでは、熟練の職人による高い施工技術が必要となります。複数の木を集めて作る集成材や合板とくらべて、気温や湿度の影響を受けて変化しやすい無垢材は、変化量や方向も予測して使わないといけません。参考書やマニュアルには記載できない、経験に基づいた判断と技術が求められます。

現代の家は、工期短縮のために工場で加工された材料を組み立てる方式が多く採用されています。手順さえ間違えなければ正しく家を建てられるため、大工の独り立ちは昔より早くなっていますが、木の目利きや加工技術の無い職人には無垢の木材はうまく扱えません。木を活かした家づくりをする際は、施工事例などを通して工務店の技術力をよくチェックしてください。

大野工機は地元である岐阜県産の木を活かした家づくりに取り組んでいます。技術力はもちろん、豊富な施工事例と経験で気の家づくりをサポートいたします。

 

・工業製品のような正確性は求めない

前述したように、木から切り出したままの無垢材は気象条件などの影響を受けて変化することが多いため、工業製品のようなきっちりした仕上がりを求める方には向きません。

例えば無垢フローリングのように平面に並べる材料などは、夏の湿気や冬の乾燥などで伸縮するため、長年使ううちに膨らみや細かいヒビなどが出ることがあります。神社仏閣などの歴史的建造物や、アンティーク調の建物のような質感が魅力的ですが、ヒビなどのない現代的な仕上がりを求める方は好きになれないかもしれません。

木の家を検討する際はこうした無垢の木材の特性を理解し、毎日の生活とともに少しずつ変化する様も楽しみの一つだと考えましょう。

 

・初期費用は高くなりやすい

無垢の木を活かした家づくりは、一般的な住宅と比べると初期費用が高くなる傾向があります。木を寄せ集めて作る集成材と比べると、木からそのまま切りだして作る無垢材は一本の木から取れる量が少なくなります。結果的にロスが増え、材料一つ当たりの価格に反映されるため材料自体の価格が高くなるのが理由の一つです。

また、前述したように日本の風土に合わせ長持ちする住宅をつくるためには、品質の高い木材を使わなければなりません。人件費や土地代の安い国で生産された輸入材と比べると、国産の無垢材はどうしても高くなります。技術力の高い職人が丁寧に加工する必要があるため、建てるための人件費も多少高くなるでしょう。

高品質な材料でしっかり作った木の家は一般建材の家より長く使えるため、長い目で見れば結果的に同等か安くなります。ただし、最初の建築費用は高くなりやすいため、理解して余裕を持った資金計画を建てましょう。間取りやデザインの工夫で初期費用を抑えることもできますので、なるべく最初の費用を抑えたい方もお気軽にご相談ください。

 

■木の家の施工事例

外観に木を活かしたデザイン

実際に建てられた木の家の施工事例を写真付きで紹介します。デザインや間取りなど参考にしてみてください。

 

土岐市 薪ストーブでくつろぐ家

薪ストーブのある木の家

こだわりの薪ストーブを配置したLDKは、フローリングとアクセントウォールに加えて天井の梁材も見せることで木の質感をふんだんに感じられます。暖かみのあるデザインは、寒い冬の日もまったりとくつろげる空間を演出しれくれそうです。

【施工事例の詳細】

恵那市 長島町の家

屋根の形状に合わせたLDKの高い天井に、無垢材をあしらって木の良さをたっぷり味わえるデザイン。無垢材の腰壁と、あえて柱を見せる真壁構造もさらに木の質感を感じさせます。自然と調和する素朴な造りで、毎日リラックスして過ごすことができそうです。

【施工事例の詳細】

 

■木の家に対する補助金制度・岐阜県の家づくり支援事業

木の質感を活かした家づくり

岐阜県では、地元産の木材を使って建てた木の家に対して補助金を支給する支援事業を運営しています。内装や柱・梁などの構造材など使用する場所に応じて20万円~30万円の補助金が支給されます(令和元年の場合)。補助金の使い道は自由ですから、家具や家電などを買い替えて木の家に合わせるのも素敵ですね。

大野工機は岐阜県産の木材に対応し、補助金支給の条件である「ぎふの木で家づくり協力工務店」の認定を受けています。細かい認定条件や、補助金を受け取るための手続きなどもサポートいたしますので、積極的に活用しましょう。

 

■まとめ

岐阜の木を活かした間取り

見た目や機能性でメリットがたくさんあり魅力的な木の家。注意すべきポイントもありますが、事前に把握しておけば問題はありません。住みよい木の家をつくるには、施工事例と経験がある工務店との連携が欠かせません。大野工機は長く木の家をつくってきた経験をもとに、土地やライフスタイルに合わせた家づくりを提案します。手書きのスケッチなどでお施主様のイメージを形にしていきますので、ぜひお気軽にご相談ください。

 

【大野工機の施工事例はこちら】

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大野工機

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